aの趣味場

趣味で書いてる小説などを投稿する予定です。

魔人に就職しました。第4話

前回のあらすじ:主人公パーティーが結成!(9割人外)

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(何か、見えてきたな)

 


人がいると教えて貰った方に歩き続けていると、うっすらと建造物が見えてきた。
まだ距離があるためぼんやりとしか見えないが、囲いの様な物がありその中に中世にありそうな城が頭を出している。

 


「・・・あれか?」

 


確認のため、人間の事を教えてくれたオーク(仮)に話かける。

 


「ヴォオ!」

 


「そうか」

 


俺は道中に少しでもこいつらの事を知ろうと、コミュニケーションを取ることにした。その際に名称を仮として決めてみた。見た感じこいつらは2種に別けられる。

 


まずはゴブリン(仮)。
背は低く、皮膚は緑色をしている。
ファンタジー系に、うとい俺でもわかるぐらいまさにTHE・ゴブリンって感じだったのでそのままゴブリン(仮)と呼ぶことにした。
(仮)が付いているのは、もしかしたら名称が違うという、少し恥ずかしい事になるかも知れないから。

 


次にオーク(仮)。
大柄で背は高く、肌は全体的に濃い目の茶色をしており、皮膚は少しぶよぶよと弛んでいる。
こちらは知識が乏しい俺では外見から判断する事ができなかった。
オークという名称も聞いた事があるだけで、名称の勝手なイメージだけで付けて見た。そして、俺の質問に答えている者はオーク(仮)の方だ。

 


会話についてだが、こいつらが言ってることを俺が理解出来ないが、そんな中でも『はい』や『いいえ』などの簡単なものは何となくだが分かるようになった。そして何故かは分からないが、俺の言葉はこいつらに通じている為、最低限の会話は出来なくもない。

 


「はぁ・・・」

 


確かに街はあったが、元の世界?に帰るとしても、この世界?に居続けるにしてもまずは情報が必要だ。
そして、人間がいるなら情報のほとんどが会話や言葉のはずだ。

 


そして今、俺が危惧している事はその言葉・・つまり言語だ。こいつらとのコミュニケーションに悩んでいる時から思っていたのだが、この世界の言語が俺の世界の言語と違うのではないか?
というか、同じということはないだろう。俺が喋れるのは日本語だけだし、そもそも日本語自体がかなり特殊なものであるため、可能性はかなり低い。

 


(せめて英語とかであってくれ・・・)

 


俺は密かに言語が俺の世界に既存していて、俺の知識にあるものであってくれと心のそここら祈った。聞いたこともない言語を一から覚えるのは流石にきつい。てか無理。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


ここはアドルフォン王国

 

 

 

魔王が勇者に封印されてから十数年。

 


世間ではこの街が、勇者が一番最初に訪れた街、と知らない人間はいないほど、この街は近年で一番発展した街だった。

 


そして今この国で、いや、すべての国で話題になっている職業がある。

 


それは[ハンター]といわれる職業だ。

 


勇者は魔王を封印はしたが、魔王を封印しても魔物の存在が消える事はなかった。むしろ、魔王というトップの存在がいなくなったことで、凶暴化したり、異常な行動とる魔物や、好き勝手に暴れまわる魔物が増える事になった。

 


そこで一般人でも高い実力を持ってはいるが、それをもて余している者が多数いることを知った王は、魔物を討伐する職業を作り、民間及び国から依頼を貰うことで、そういった魔物の被害から民を守る仕組みをつくった。
それが[ハンター]という職業だ。

 


ハンターは皆、ランク付けをされており下から、[F]・[E]・[D]・[C]・[B]・[A]・[S]といった計7段階で別れており、依頼の対象モンスターや場所、数等の様々な情報を元に依頼自体のランクを定めて、同ランクかそれ以上のランクの者だけが受ける用にしている。
これは、ハンター達が自分の実力に見会わない依頼を受けて死亡してしまう事を未然に防ぐためである。

 


ハンターを新しく始める際は皆ランクはFから始まる。そこからいくつかの依頼をこなしていき、依頼の内容や依頼の達成スピードなどからその人物の実力を測定して、実力が今のランクより高いと判断された場合にランク上げる事ができる。

 


その中で最も高いランクはSランクであるが、そこに所に至までの難易度は高く、ハンターがこの街に500人以上要る中でSランクのハンターはわずか8人である。この事からSランクというものがどれだけ高い難易度が高いか分かるだろう。

 


そのSランクのハンターでの中でもトップの存在と言われている者がいる。

 

 

 

 

 

 


ハンター達が依頼の受注や手続き、その他様々サポートを行う施設、通称[ハンター組合]。一つの国に最低一つはあり、ハンター達は依頼の受注や手続き等を行う場合は全てこの施設で行わなければならない。

 


ハンター組合はいつも多数のハンターがおり常に少なからず賑わっている所である。そんな騒がしい場所の扉をバン!と音が鳴る程度に少し勢い良く開かれた。

 


その音に反応して周りのハンター達が音の発生源に注目した。扉から目立つ白色の鎧を着た男が歩い来て、その男は迷わず依頼の受付等を担当する受付嬢の所まで足を進めた。

 


「今朝受けた依頼を完了した。確認してくれ。」

 


「お、お疲れ様です。ただ今確認致しますので少々お待ちください。」

 


男は今朝に依頼を受けたハンターだったらしく、その依頼が今しがた完了したのでその報告に来たのだ
男の依頼完了報告を受けて、何かに少し驚きながらも受付嬢は受け答えをした。

 


「マジかよ・・・いくらなんでも早すぎだろ・・・」

 


「Sランクの依頼をこんなにもあっさりこなすとは・・・」

 


「やっぱSランク最強の男はちげぇな!!」


Sランク依頼とは最高ランクの以来でありSランクのハンターのみ受注が可能な最高難易度の依頼である。
その男の依頼完了報告を見て周りのハンター達は騒がしくなる。
驚き恐れる者、強く関心する者、嫉妬で悔しがる者、など様々な反応で組合全体が騒がしくなった。

 


「お待たせ致しました。確認が取れましたので、これで依頼は完了となります。お疲れ様でした。」

 


しばらくして依頼の完了確認を終えた受付嬢が戻ってきて、無事に確認が取れた事を伝えた。

 


「ああ、それで次の依頼なんだが・・・」

 


「も、申し訳ございません。現在受ける事ができる、Sランクの依頼はございません。」

 


「そうか・・・ならいつも通りに国周辺を適当に見回っているから依頼が来たら知らせてくれ」

 


「はい。了解しました。」

 


男は次の依頼がを希望したが、現在受けられるSランクの以来や緊急性を要する依頼はない。男は自分が受けられる依頼がないと知り、そして次の以来が来るまで国の周辺を見回ると言い出した。
そのやり取りを聞いていた回りのハンター達は再び多種多様な反応を見せていき段々と騒がしくなった。
そんな事を気にも止めず彼は組合から出ていった。

 

 

 

実はこの男こそ、この国でわずか8人しかいないSランクのハンターであり、その中でもトップのハンター。
名を[ペェスタ・プラクター]という。

 

 

 

 

 

 

 

 

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【キャラクター紹介】

 

 

ゴブリン(仮)

 


種族 ゴブリン

 


ステータス


体力     D

魔力     E

素早さ    D

知性     C

物理攻撃力  E

物理防御力  E

魔法攻撃力  E

魔法防御力  F

成長性    D


弱点属性  水 炎

特異属性  地

 

 

緑掛かった肌で低身長なモンスター。身長は成体で120cm~130cm。全体的にステータスは低く、Dクラスのハンターが余裕で倒せる程度。この世界では比較的よく見かける事がある魔物。


主に集団で行動しており、一体だけでいるのは稀である。そこらのモンスターと比べると知性が高く、木で作った武器や集団戦闘、弓での遠距離攻撃、他のモンスターとの連携など、多彩な事ができる為、集団でいる場合は注意が必要。


得意属性が【地】であるが、ゴブリンが魔法を使用するのはかなり稀である。

 

 

 

 

 


オーク(仮)


種族 トロル

 


ステータス


体力     B

魔力     B

素早さ    D

知性                  B

物理攻撃力  C

物理防御力  E

魔法攻撃力  B

魔法防御力  B

成長性    E


弱点属性  光・闇

特異属性  炎・水・風・雷

 

 

 

主人公は名称をとりあえずオーク(仮)としていたが、実はトロル。
全体的に濃い目の茶色をした肌をしており、皮膚はぶよぶよとしている。体長は2mにも及ぶ。その巨体から物理特化と思いがちだが、実際は魔法特化モンスター。一対一でもBクラスハンターが倒される事もある。そのためAクラスハンターに昇格する際の昇格試験モンスターに含まれる。


得意属性が【炎】・【水】・【風】・【雷】と、いった【光】・【闇】以外の単一属性全てである。だが得意でないだけで【光】・【闇】の魔法も使える。
さらに訓練をすれば、稀に複合属性を使用できる個体が現れる。


物理防御力が低いのはトロル系特有である、ぶよぶよの皮膚によるもので物理防御力が低い代わりに魔法防御力が高い。


因みに主人公に受け答えをしているのはトロルの方。だが、普段のトロルは鳴き声をあまり上げないため主人公に受け答えをしている一体だけのテンションが異常なのである。

 

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